「卵管造影の前にロキソニンを飲んでおいてください、と言われたけれど、いつ飲めばいちばん効くのか」「実際に飲んだのに、全然効かなかったという体験談を読んで怖くなった」——妊活を進めていく中で、この検査の痛みと痛み止めのタイミングに悩む方は本当に多くいらっしゃいます。
ネイチャーボディ鍼灸整体院には、卵管造影(HSG)を控えた方、あるいは終えた直後の方が毎月のように来院されます。妊活鍼灸18年の現場で見てきたのは、「痛みの感じ方には、実は大きな個人差がある」という事実と、「その差の一部は、そのときの体の状態と関係している」という感覚です。
この記事は、第三者視点の鍼灸師の立場から、ロキソニンをいつ飲むべきか、なぜ効かないと感じる人がいるのか、事前に自分でできる備えは何か、を丁寧に整理します。
監修・執筆: ネイチャーボディ鍼灸整体院 山﨑由浩(妊活鍼灸18年の臨床経験)
本記事は、妊活・不妊治療の現場で18年積み重ねてきた臨床経験と、記事末尾に挙げた研究文献をもとに執筆しています。診断・治療については必ず医療機関にご相談ください。
この記事でわかること
- 卵管造影(HSG)の痛みに関する最新エビデンスと、痛みの個人差の実態
- ロキソニンをいつ飲むのが理にかなっているのか、そして「効かない」と感じる仕組み
- 妊活鍼灸18年の現場で見てきた、痛みが軽かった人・きつかった人の3つのリアル体験パターン
- 検査を控えた方が事前にできる、体を整えるという発想
- 卵管造影の結果と、次のステージ(タイミング法→人工授精→体外受精)の判断基準
卵管造影(HSG)とは?どこがどう痛いのか
卵管造影検査(Hysterosalpingography, 略してHSG)は、子宮の入り口から造影剤を注入し、子宮の形と卵管の通り具合をレントゲンで確認する検査です。タイミング法や人工授精の前に受けることが多く、妊活の初期に位置づけられる基本検査のひとつです。
痛みの主なポイントは「子宮頸部への操作」
研究で分かっているのは、卵管造影の中で最も痛みを感じやすいのは「子宮頸部にテナキュラム(把持鉗子)やカニューレを装着するステップ」だという点です。子宮頸部への局所麻酔クリームを使ったランダム化比較試験のメタアナリシスでは、この段階の痛みを有意に下げたことが報告されています(Abu-Zaid et al., 2023)。
続いて、造影剤を子宮内へ注入し、卵管を通って腹腔内に流れていく過程でも痛みが生じます。卵管に詰まりや狭窄があると、圧がかかることで痛みが強くなることがあります。
痛みの実際の分布
210名を対象とした前向き多施設研究では、HSGの痛みは10段階(VAS)で中央値5、四分位範囲4〜8と報告されています(Serrano González et al., 2022)。つまり、4程度で済む方もいれば、8と答える方もいる。「そこそこ痛い」から「かなり痛い」まで、同じ検査でも幅があるということです。
ロキソニンはいつ飲む?「効かない」の正体
多くのクリニックで、卵管造影の前にロキソニン(ロキソプロフェン)などの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を処方されます。「いつ飲むのか」「本当に効くのか」——ここが最も検索されているポイントです。
薬理学的に見た「いつ飲むか」
ロキソニンの血中濃度は、経口摂取からおよそ30〜50分でピークに達すると添付文書に記載されています。したがって、検査開始のおよそ30分〜1時間前に服用するのが、薬効の観点からは理にかなっています。クリニックによっては「検査の1時間前」「受付を済ませたら飲んでください」と指示されるのは、この薬物動態を踏まえたものです。
「効かない」と感じる3つの理由
それでも「ロキソニンを飲んだのに全然効かなかった」という声は絶えません。現場で見てきた限り、そこには次の理由があると考えています。
- NSAIDsの得意な痛みと、苦手な痛みがある:ロキソニンは炎症由来の痛みには強いですが、卵管の攣縮(スパスム)や急激な子宮収縮による内臓痛には効きが限定的なことがあります。
- 飲むタイミングがずれている:家を出る直前や、受付後すぐに飲むと、痛みのピーク(子宮頸部操作)に薬効が間に合わないことがあります。
- 不安・緊張が痛みの体感を押し上げている:後述しますが、処置前の不安と処置後の痛みには正の相関が報告されています(Tokmak et al., 2015)。同じ痛み刺激でも、不安が強いと「効かない」と感じやすくなります。
Cochraneレビューが示す薬理的介入の限界
2015年のCochraneシステマティックレビュー(23RCT・1,272名)は、HSGの痛みを軽減する薬理的介入を包括的に検討しました。結果、経口オピオイド・経口非オピオイド(ロキソニンなど)は明確な有効性が示されなかったのに対し、局所麻酔クリームや静注オピオイドは一定の効果があったと報告されています(Hindocha et al., 2015)。
つまり、「ロキソニンを飲んでおけば大丈夫」という単純な話ではなく、経口の痛み止めには限界があるということが、既に大規模なレビューで示されているのです。だからこそ、薬以外の備え——事前の情報・心の準備・体の状態——が重要になってきます。
研究で分かっていること・分かっていないこと
ここでは、卵管造影の痛みに関して国内外の研究が示していることを、なるべく正確に整理します。
| 主張 | 研究での判定 |
|---|---|
| HSGの痛みには大きな個人差がある | 支持(VAS中央値5、IQR 4-8) |
| 処置前の不安の強さと痛みの強さは関連する | 相関のみ支持(因果は未証明) |
| 事前の説明・カウンセリングで痛みと不安が下がる | RCTで支持(効果量は小) |
| 子宮頸部への操作が痛みのピーク | メタアナリシスで支持 |
| 経口NSAIDs(ロキソニン等)の明確な鎮痛効果 | Cochraneで明確な有効性は示されず |
| 検査当日20分前の電気鍼が痛みを下げる | 小規模RCT1本で支持(N=107) |
「気を紛らわせれば痛くない」は簡単ではない
一見「VRで気を紛らわせれば痛みは減るのでは」と思いたくなりますが、2024年に発表された本領域で最も質の高いランダム化比較試験(N=134)では、VRを使ってもHSGの痛みは減らなかったことが報告されています(Rosielle et al., 2024)。単純な気晴らし論では説明できない、もっと本質的な要素があるということです。
不安と痛みの関連
109名を対象とした前向き研究では、Beck不安尺度が25を超える群で、処置後のVAS痛みスコアが有意に高く、ロジスティック回帰でも処置前の高い不安が痛み増加の独立予測因子だったと報告されています(Tokmak et al., 2015)。年齢・BMI・不妊期間・造影剤量では差がつかなかったにもかかわらず、です。
さらに、86名のRCTでは、事前に対面グループ教育を2回受けたグループで、不安・知覚痛・収縮期血圧・拡張期血圧・心拍数まで有意に低下したと報告されています(Daneshfar et al., 2024)。「知っておくこと」自体が、体の反応を変えうるということです。
現場で見てきた3つの体験パターン
ここからは、ネイチャーボディの現場で実際に見てきたケースをもとに、卵管造影の痛みと痛み止めの体験を3パターンに再構成してお伝えします。
※ 実際の現場で見てきたケースをもとにした一例で、経過や結果には個人差があります。
パターン①:ロキソニンで乗り切れた30代前半・軽症タイプ
※ 実際の現場で見てきたケースをもとにした一例で、経過や結果には個人差があります。施術によって妊娠を保証するものではありません。
結婚2年目、タイミング法を始める前に基本検査として卵管造影を受けた方のケースです。もともと生理痛は軽い方で、ヨガを週2回続けており、体のこわばりも少ないタイプ。クリニックからの指示通り、検査開始のちょうど1時間前にロキソニンを1錠服用しました。
ご本人の感想は「生理痛の重い日と同じくらい」。子宮頸部の器具装着時に一瞬キュッとする痛みはあったものの、造影剤注入時は「じわっと下腹が重くなる程度」で終了。両側の卵管疎通も確認され、その後タイミング法をスタート。ネイチャーボディでは、月2回の施術で体を整えつつ、ご主人にも月1回の施術を受けていただき、4ヶ月で妊娠に至りました。
このパターンの共通項は、①ロキソニンの服用タイミングが薬理学的に正しかった、②もともと体の緊張が少ない、③検査への不安が過度でなかった——の3点です。
パターン②:迷いながら受けた30代後半・標準的なケース
※ 実際の現場で見てきたケースをもとにした一例で、経過や結果には個人差があります。施術によって妊娠を保証するものではありません。
人工授精を2回受けても結果が出ず、あらためて卵管造影を勧められた方のケースです。この方は「痛いという噂ばかり見て、正直やりたくなかった」と話されていました。事前のカウンセリングでは、検査の流れ・痛みのピーク・呼吸の仕方までを一緒に整理しました。
検査当日は、クリニックから処方されたロキソニンを服用のうえ、造影剤注入時に一時的にVAS7程度の痛みを感じたそうです。ただ「事前に段取りが分かっていたので、パニックにはならなかった」と。片側の卵管に軽度の狭窄があると分かり、検査後は施術頻度を週1回に上げて骨盤内の血流アプローチを継続。2ヶ月後の人工授精で妊娠されました。
このパターンで見えるのは、痛みそのものはゼロにならなかったけれど、「予期できていた」ことで体感の乗り越えやすさが変わるという点です。研究(Daneshfar 2024, Guvenc 2020)が示す「事前の関わりが体の反応を下げる」という結果と、現場感覚は一致しています。
パターン③:ロキソニンが効かなかった40代前半・きつかったケース
※ 実際の現場で見てきたケースをもとにした一例で、経過や結果には個人差があります。施術によって妊娠を保証するものではありません。
「ロキソニンを飲んでいたのに、全然効かなかった」——検査翌週に来院された40代前半の方のケースです。もともと肩こりと冷えが強く、生理痛も重いタイプ。仕事のストレスも重なり、来院時は全身のこわばりが目立ちました。
お話を伺うと、ロキソニンは家を出る直前(検査開始のわずか15分前)に服用していたことが分かりました。薬効が立ち上がる前に、子宮頸部の操作というピークが来てしまった可能性が高いケースです。加えて、「痛いという情報ばかり見て、当日は前夜から眠れなかった」とのこと。
ネイチャーボディでは、まず自律神経と骨盤周りのこわばりに対して施術を継続。並行して、栄養(タンパク質・鉄)の底上げと、就寝前の呼吸ワークを指導しました。年齢的な時間の制約もあり、6回ルールを待たず体外受精も選択肢に入る時期かもしれない、と主治医への相談をお勧め。検査から4ヶ月後に体外受精をスタートされ、2回目の移植で妊娠されています。
※ 実際の現場で見てきたケースをもとにした一例で、経過や結果には個人差があります。
3つの体験談から見える共通点・分かれ目
3つのパターンを並べると、痛みの体感を左右する分かれ目がはっきり見えてきます。
分かれ目①:服用タイミングが薬理学に沿っているか
パターン①は検査1時間前、パターン②はクリニック指示通り、パターン③は15分前——この差が薬効のピークと痛みのピークを重ねられるかどうかを決めます。ロキソニンは血中濃度が上がるまで最低30分は必要と考えてください。
分かれ目②:予期できているか
「何がいつ起きるか」を事前に整理できていた方は、同じ痛み刺激でも冷静さを保ちやすい傾向があります。研究(Daneshfar 2024)が示すとおり、事前の情報整理は自律神経の指標まで動かしうるのです。
分かれ目③:そのときの体の状態
ここは研究で明確に検証されているわけではありませんが、現場で見ている限り、疲労が強く睡眠不足で全身がこわばっている状態と、体が整った状態とでは、同じ検査に対する反応が違います。ここは私自身の見立ての領域です(後述)。
第三者視点の見立て:痛みは体の状態を映す
ここからは、妊活鍼灸18年の現場での見立てです。研究で確定していることではなく、私が横断的に患者さんを見てきた実感としてお読みください。
「卵管造影は、そのときの体の状態が痛みの体感に映りやすい検査です。緊張・こわばり・疲労が強いときは、同じ検査でも痛みが強く出る方が多くいらっしゃいます。だからこそ、薬だけに頼るのではなく、事前に体を整えるという発想を持っていただきたいのです。」
研究で言えるのは、①処置前の不安の強さと処置後の痛みの強さに正の相関がある、②事前の説明・教育が不安・痛み・血圧・心拍まで下げる、というところまでです。「体全体のこわばりが痛みに映る」という統合モデル自体は、まだ研究で確かめられていません。
ただ、大手の医療メディアが書けない「横断的に患者さんを見てきた鍼灸師の視点」からお伝えするなら——卵管造影の当日、いちばん痛みが軽く済んでいる方は、共通して「よく眠れていて、体が硬すぎない状態」で来られています。これは臨床の実感です。
検査前にできる実践的な備え
① ロキソニンの服用タイミングを整える
- クリニックの指示があれば必ず優先してください
- 指示が「検査の何分前」と明確でない場合は、検査開始のちょうど1時間前を目安に
- 空腹での服用は胃への負担が大きいので、軽く何か口に入れてから
- 持病や他の薬がある方は、必ず処方医に相談してください
② 検査の流れを事前に頭に入れておく
Daneshfar 2024のRCTが示したように、事前の情報整理は不安と痛みを実際に下げます。以下の流れを頭に入れておくだけでも、当日の体感は変わります。
- 内診台に上がり、消毒
- 子宮頸部にテナキュラム・カニューレを装着(ここが痛みのピーク)
- 造影剤を注入(下腹の重み・押される感覚)
- レントゲン撮影(数分)
- 器具を外して終了
③ 前日〜当日の過ごし方
- 前日はできる限り早めに就寝(睡眠不足は痛みの体感を押し上げます)
- 当日の朝は温かい飲み物でお腹を冷やさない
- 締め付ける下着や服は避け、リラックスできる格好で
- 可能ならご主人・パートナーの同行を検討(帰りの安心感が違います)
④ 呼吸の準備
検査中に「息を止めない」ことを意識してください。痛みを予期して息を止めると、腹圧が上がって痛みが強く出やすくなります。鼻から3秒吸って、口から6秒かけて吐く——このリズムを事前に練習しておくと、当日役に立ちます。
鍼灸併用という選択肢の位置づけ
ここは私自身のポジションが絡む領域なので、控えめに書きます。
2020年のパイロットRCT(N=107)では、HSG開始20分前に電気鍼を行った群で、処置後1分・5分の痛みと、処置前後の不安がジクロフェナク筋注群と同等以上に下がったと報告されています(Bakacak et al., 2020)。ただし単施設・盲検化なし・小規模で、HSGを直接扱った鍼灸のRCTはこの1本のみです。「鍼灸が効く」と断言できるほどの根拠ではありません。
コアロジック:体を整えると「切り分け」が速くなる
妊活鍼灸18年の現場で私が感じているのは、体を整えている方は「結果が出るか出ないか」の切り分けがしやすい、ということです。ただしこれは私の臨床上の実感であって、研究で確かめられたものではありません。タイミング法や人工授精のステージでは、私は4ヶ月・6ヶ月を一つの区切りとして見ています。そこで動きがなければ、次の手を考える時期だと判断しています。これはその期間で妊娠すると約束するものではなく、結果が出ないことを早く見極めるための区切りです。
卵管造影の痛みへの備えは、この長い流れの中の一つのポイントに過ぎません。「検査が痛かったから」で妊活のペースを乱さないためにも、日々の体づくりを整えることが遠回りに見えて実は近道になります。
検査結果と、その先のステージ判断
卵管造影の結果は、その後の妊活戦略を決める重要な情報です。
両側の卵管疎通が確認できた場合
タイミング法・人工授精を進める土台が確認できたということです。ここから6回ルールを意識してください。
- タイミング法で6周期結果が出なければ、必ずクリニックでの検査を進める
- 人工授精で6回まで。それ以上は成功率が頭打ちになるため、体外受精へのステップアップを
- 年齢的な時間の制約がある方は、6回を待たずに早めのステップアップも選択肢
片側閉塞・両側閉塞が示唆された場合
片側の疎通があれば、タイミング法・人工授精を試みる選択肢は残ります。両側閉塞が示唆された場合は、体外受精への移行を早期に検討することになります。
ここで重要なのは、卵管造影の判定は病院ごとに微妙な基準の違いがあり、「詰まっている」と言われても再検査で通ることもある、という点です。結果に納得がいかない場合は、セカンドオピニオンや別施設での再検も選択肢に入ります。
まとめ
- 卵管造影の痛みには大きな個人差があり(VAS中央値5、IQR 4-8)、「効かない」と感じる人がいるのは自然なこと
- ロキソニンは検査開始の30分〜1時間前に服用するのが薬理学的に理にかなう。ただしCochraneでも経口NSAIDsの明確な鎮痛効果は示されていない
- 処置前の不安と処置後の痛みは相関が報告されており、事前の情報整理・教育は不安と痛みを下げるRCTがある
- 体験談3パターンから見える分かれ目は「服用タイミング」「予期できていたか」「体のこわばり」の3点
- 卵管造影は妊活の一通過点。両側疎通が確認できたら、タイミング法・人工授精の6回ルールを意識してステップアップを
FAQ
卵管造影の前にロキソニンはいつ飲むのが最適ですか?
クリニックの指示があればそちらを優先してください。指示がない場合は、ロキソニンの血中濃度がピークになる時間(服用後30〜50分)から逆算し、検査開始のちょうど1時間前を目安にすると、痛みのピーク(子宮頸部操作)に薬効を合わせられます。
ロキソニンを飲んでも効かないのはなぜですか?
3つの理由が考えられます。①服用タイミングがずれ薬効ピークと痛みピークが合っていない、②卵管の攣縮など内臓痛にはNSAIDsが効きにくい、③不安・緊張が痛みの体感を押し上げている。実際、2015年のCochraneレビューでも経口NSAIDsの明確な鎮痛効果は示されていません。
ロキソニンではなくカロナールでも大丈夫ですか?
胃腸が弱い方や、NSAIDsに敏感な方には、カロナール(アセトアミノフェン)が処方されることもあります。どちらが自分に合うかは、処方医に相談してください。自己判断で薬を変更することは避けてください。
卵管造影は本当に痛い検査ですか?
痛みの強さには大きな個人差があります。210名の研究では10段階中の中央値で5、四分位範囲は4〜8と報告されており、「そこそこ痛い」から「かなり痛い」まで人によって幅があります。「誰にとっても激痛」でも「誰にとっても平気」でもなく、そのときの体の状態や不安の強さが体感に関わってきます。
検査前日にできる準備はありますか?
できるだけ早めに就寝して睡眠時間を確保すること、当日の検査の流れを頭に入れておくこと、締め付けない服装を用意すること、可能ならパートナーに同行してもらうことなどが役立ちます。事前の情報整理が不安・痛み・血圧・心拍まで下げたRCTも報告されています(Daneshfar et al., 2024)。
検査当日に鍼灸を受けるのは意味がありますか?
HSG開始20分前の電気鍼で痛みと不安が下がったという小規模RCT(N=107)が1本ありますが、確定的な根拠ではありません。ネイチャーボディでは検査当日だけの施術ではなく、検査単体のための施術ではなく、妊活全体の体づくりの一環としてご案内しています。
卵管造影で「詰まっている」と言われたら、もう自然妊娠は無理ですか?
片側の疎通があれば、タイミング法・人工授精を試みる選択肢は残ります。また、判定基準は施設によって微妙に異なるため、結果に納得がいかない場合はセカンドオピニオンや再検査も検討できます。両側閉塞が確定的な場合は、体外受精への早期移行が現実的な選択肢になります。
検査後に痛みが続く場合はどうすればいいですか?
検査当日〜翌日にかけて、下腹の重さや軽い出血が続くことは珍しくありません。ただし、強い腹痛・発熱・大量出血がある場合は、感染などの可能性もあるためすぐに検査を受けたクリニックに連絡してください。判断に迷う症状があれば、我慢せず問い合わせることが大切です。
卵管造影の後、いつからタイミングを取っていいですか?
クリニックによって指示は異なりますが、多くの場合、検査後の出血が落ち着けば通常の性生活を再開できます。造影剤による「ゴールデン期間」が話題になることもありますが、詳細は担当医に確認してください。ここも施設ごとの方針差があります。
参考にした研究・エビデンス
- Serrano González L, et al. Is HyFoSy more tolerable in terms of pain and anxiety than HSG? BMC Womens Health. 2022;22(1):41. (PMID: 35152893)
- Tokmak A, et al. The effect of preprocedure anxiety levels on postprocedure pain scores in women undergoing hysterosalpingography. J Chin Med Assoc. 2015;78(8):481-5. (PMID: 26143387)
- Hindocha A, et al. Pain relief in hysterosalpingography. Cochrane Database Syst Rev. 2015;(9):CD006106. (PMID: 26387564)
- Daneshfar Z, et al. A randomized controlled trial on the impact of a specialized training program on anxiety and perceived pain in infertile women undergoing hysterosalpingography. Sci Rep. 2024;14(1):26396. (PMID: 39488606)
- Guvenc G, et al. Effect of education and counselling on reducing pain and anxiety in women undergoing hysterosalpingography. J Clin Nurs. 2020;29(9-10):1653-1661. (PMID: 31889350)
- Abu-Zaid A, et al. EMLA cream for pain relief during hysterosalpingography: a systematic review and meta-analysis. Hum Fertil (Camb). 2023;26(5):978-986. (PMID: 35220865)
- Rosielle K, et al. No pain relief by virtual reality during hysterosalpingography (HSG): results from a randomized controlled trial. Hum Reprod. 2024;39(9):1987-1995. (PMID: 38863305)
- Bakacak Z, et al. A randomized pilot study of electro-acupuncture treatment for hysterosalpingography pain relief and related anxiety. Turk J Obstet Gynecol. 2020;17(4):253-258. (PMID: 33343971)
- Mumcu B, Aydın A. The effect of music on pain and anxiety during hysterosalpingography. BMC Nurs. 2025;24(1):862. (PMID: 40624552)
本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、個別の医療判断に代わるものではありません。薬の服用や妊活の進め方については、必ず担当医と相談してください。
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